作りたかったのは厚いサブマット
平日にソロで登りに行く場合の使いやすいセカンドマット(メインマットとは言わないけど、ある程度の厚みがあって信頼のおけるサブマット)については常に思考を巡らせている。
私は静かな岩場が好きだ。そして個人業なので天候や気温を優先してクライミングの予定を調整しています。なので平日に一人で岩場へ登りに行く事が多い。そして一人で登りに行く時には必ず厚いサブマットを持って行きます。
平日ソロクライマーなどは経験があると思うが、メインマットの手で持って岩場に向かうのは本当にしんどい。その日のクライミングに影響が出てくるレベルの事案だ。
私はQUADRATE(クアッドレート)をセカンドマットとして積極的に使っている。
これは私自身が手持ちで使う事を前提に設計しているので、非常に使いやすいデザインだ。
手持ちでも使いやすいボルダリングマットとは…これについても常に考えているが
・コンパクト
・軽い
重要なのはこの2点だろう。
この2点を軸に、どのようなバランスを選択するのかが厚いサブマット制作の肝になる。
私は登りに行く場合、両手にサブマットという日も少なくない。
片手にQUADRATEを持っていると、それより少しコンパクトで軽量なマットでも良いなー、と感じるシチュエーションも出てくる。
そのような思考や現状の紆余曲折を経て制作したのがEOLだ。
サイズ > 重量
私はEOLを設計する際にサイズに標準を合わせて考えた。
なぜならマットのサイズが小さければ基本的にマットは軽くなるからだ。
マットのサイズを考える上で重要なポイントが展開サイズと折りたたみサイズのバランスだと思う。サブマットの場合、手で持っている時に地面に擦らないサイズに仕上げる事。これは必須事項だ。
折りたたみサイズに関しては、QUADRATEの45cm(展開時90cm)に対してEOLは50cm(展開時100cm)に設定した。
この「50cm」が手持ちでストレスが少ない最大サイズと判断しました。
重量 > 厚さ
サイズの次に大切にしたのが重さだ。
マットの重量はマットの厚み(重さ)よりも優先した。
おいおい厚みのあるサブマットを作るんじゃなかったっけ?と自分にツッコミを入れたくなったが、それでも軽量化を優先した。
なぜなら重いマットは使わなくなるからだ。
「あれちょっと重いし、今日はいいや…」と、気持ちが後ろ向きになってしまうような重量には仕上げたくなくて、薄型のサブマットのような毎回必ず岩に持っていくようなストレスのないサブマットを作りたかったからだ。
EOLの重量に感しては2~2.5kgと設定した。
これは2ℓのペットボトルとさほど変わらない重量で、持ってみるとQUADRATEとは比較にならない軽量感を得た。
背負った時にはもっと軽く感じ、「これでいこう」と決断できた。
クライムヘッズのメインマットは軽量感をを重視して作っています。
それはクライミングギアは重いから。とにかく重い。
自分のクライミングに集中するために、登る前に疲れてしまうような事案は1つでも減らしたいと考えています。
EOL(80×100×6cm)
https://climbheads.com/product/eol/
Vol.2へ続く